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公式見解(2)

公式見解(2)

2005年5月16日
株式会社中央牧草センター
代表取締役 増田浩二

はじめに

2003年に、PDfarmの前身PNFを立ち上げるに際し、公式見解1を発表してから2年。当時はプレーリードッグの輸出入禁止措置に対しての見解と方向性でしたが、今回は2005年6月施行の「特定外来生物被害防止法」についての見解と、それに伴うPDfarmの方向性を示し、皆様のご理解をお願いするものです。

特定外来生物被害防止法とは

特定外来生物被害防止法とは、外来生物による生態系や農作物への被害を防ぐためにつくられた法律で、2005年6月に施行される予定です。今回はブラックバスなど、動物、植物をあわせた37種の外来生物が、規制対象外来生物として指定され、哺乳類ではフェレットなども候補に挙がっています。※フェレットは要注意外来生物として位置づけられ、知見を充足した後、正式に指定されるかどうかを決定するといった、いわゆる「規制対象外来生物の候補」です。

日本国内で暮らすエキゾチックアニマル、そして彼らを愛する人々全員にとって、とても心苦しい条例と言えると思います。プレーリードッグは今回は指定されていませんが、いずれはプレーリードッグも指定種として対象になる可能性が高いであろうと考えます。さまざまな外来種が在来種を淘汰し、食物連鎖に影響を与え、国内全体の自然のバランスが崩れてきている現状を考えると国としては当然のことかもしれません。

2003年からのプレーリードッグ輸出入禁止から以降、日本国内には輸入されていず、それまでに輸入された、約10万頭以上のプレの日本国内での繁殖や寿命などによる増減を推察すると、ある一定の数までは減少し、仔プレの誕生によって現状維持が続いた後、出生率の低下と共に結果的に自然減の可能性が高いものと考えられます。

しかし37種については、動物病院でマイクロチップを埋め込むなど個体が識別できるようにし、逃亡防止を施した飼育設備の写真を環境省に郵送、許可を得るなどの措置を取ることによって、現在飼育されているものについては、指定種でも飼育できる可能性があると言います。この手続きを怠ったり繁殖させたりすると、法人では最高1億円、個人では3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科せられるなど、かなり厳しい措置ですが、今回の37種と同じく、いずれはプレーリードッグも同等の扱いを受ける可能性が高いことから、最悪のシナリオを考えて対処していかなくてはならないと判断するにいたりました。

RMADとのコンタクト

ロッキー山脈を背にして記念撮影。左からデボラさん、久保、リンゼイさん、増田
ロッキー山脈を背にして記念撮影。左からデボラさん、久保、リンゼイさん、増田

それらのことも見据えた上で、2005年4月20日、アメリカのプレーリードッグ保護団体RMADのリンゼイ氏やデボラ氏に会いに行ってきました。彼女たちの見解は、北米のプレーリーの大地の生態系の基礎になっているプレーリーを保護するためには、自然のままにプレーリーを生息させて、ペットにはしてほしくないというのが結論でした。

「輸出するために捕獲したり、開発のために棲みかがなくなったり、牧場主の人たちに毒殺されたり、シューティングの的にされたりなどをやめてほしい。」とそれらを強調していました。

ただ、彼女たちの活動をアメリカ市民全員が応援しているわけではなく、まだまだこれから一般の人々に理解を求める活動を地道に進めていかなければならないだろうと思いました。

そして、「Mr.マスダは繁殖をさせて事業を行おうとしているの?」と一部誤解を受けそうになったシーンもありましたが、弊社が目指している四街道プレの楽園構想(国内にいる怪我をしたプレや、年老いたプレのほか、健常なプレたちが元気に暮らせる楽園)を実行していると説明をし、Webサイトを良く見てもらい、事情を説明して納得をしてもらい、非常に友好な会談ができました。

さまざまな話をした中で、日本国内では現実論として、一部動物園などを除いた場合、ほとんどのプレが屋内で飼育されていて、アメリカと日本では現状が違うこと、輸出入禁止により故郷のアメリカに送り返してあげることはできないこと、今プレたちをどうするかと考えるに、彼らを大事に育てていってあげることが、RMADの彼女たちのプレたちを守ってあげたいということに通じるのではないでしょうか。

デンバー訪問の詳細は、スタッフ久保によるPDfarmレポート(6)をご覧ください。

PDfarmの今後の目指すべき方向

そこで弊社は、これからも「四街道プレの楽園」としては、受け入れるべきは受け入れ、そしてPDfarm内での自然増・自然減を見守りつつも、適正頭数以上については、ご賛同いただける方にお譲りはしていこうと考えています。

遠い外国からつれてこられたプレーリドッグ。しかし、もう日本生まれのプレたちもたくさんいます。現実と向き合いながら、一番はどうやったら彼らが日本で幸福に過ごせるかを考えてあげることではないでしょうか。

それはきっと一つの方法論だけではなく、いろいろな方法があるかと思います。弊社の方向性もひとつ、屋内飼育の方々のさまざまな方法、動物園などの飼育方法も一つ。100の言語を話し、ファミリーを大事にするプレーリードッグたちの幸福を願ってやまないです。

最後に

最後になりましたが、特定外来生物被害防止法の施行。ここにいたるまでにしたのも人間ならば、責任を持って最後まで見守るのも人間なのではないでしょうか。弊社は、弊社の出来る範囲内でのベストを尽くし、これからはプレの保護をメインに添えながらも、プレのことを一番に考えて「四街道プレの楽園構想」を進めてまいりますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

株式会社中央牧草センター
代表取締役 増田浩二